ジョブコーチトピックス

施設等の虐待件数とサービスの種別  ( 志賀 利一 : 2015/01/16 )

昨年より、職場で障害者の虐待防止に関する実態調査を行っています。数年前までは、あまり関心のなかったテーマですが、理想と現実の間で、さらに善意と悪意、さらに無関心とまさに社会の縮図といったところで、整理するのが困難な問題であることに悩んでおります。

厚労省では、使用者の虐待は夏に、養護者と施設等の虐待の調査結果は年末に発表するのが定番になりそうです。今回は、使用者ではなく施設等の虐待です。

平成25年度は、施設等の虐待の通報件数が1,860件、自治体が事実認定調査を行ったのが1,359件、そして虐待認定件数が263件といった状況で、通報や調査件数はほぼ前年度(半年集計)同様、認定件数のみ1.6倍に増えています。当然、サービスの質が憎悪したというより、虐待に対する関係者の目が厳しくなったとポジティブに考えた方が良さそうです(取り返しの付かない事件もありましたが)。

さて、図はサービスの種別に件数と利用者1万人あたりどれくらい発生しているかその割合をまとめたものです。予想通り、障害者支援施設(入所)やGH/CHといった居住の場の虐待の割合が多いのですが、就労系も決して負けては(?)いません。割合にして、就労継続A型がベスト3ですし、就労継続B型もベスト5です。

就労系は自ら訴えられる人の利用割合が多いということもありますし、A型は雇用契約違反(例:最低賃金法違反等)も加わります。数字が高くなる理由は、それなりに思いつくものです。一般就労を目指す、工賃アップといった取り組みは、ある程度利用者にプレッシャー・ストレスをかけるのも「致し方ない」と私は思いますが、だからといって虐待がいいわけではありません。襟を正す必要があります。また、自らの事業所のことだけでなく、他の事業所や養護者の疑わしい案件も、しっかりと注意し、通報する義務がありますね。

しかし、もっとも大きいのは認定件数ゼロの自治体がかなりあるということです。新潟県、富山県、大分県は2年連続施設等の虐待ゼロです。これって、清廉潔白なサービス運営をしている成果だといいのですが?

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