ジョブコーチによる支援プロセスでもっとも脚光を浴びるのが、障害のある人に付き添って職場で集中的に支援を行う集中支援期です。OJT(On the Job Training)と呼ぶこともありますが、職場の集中支援期にジョブコーチが行うべきことは、仕事の訓練(Job Training)だけではありませんから、ここではOJTという言い方は避けることにします。
職場での集中支援期に何をすべきか、主だったものを上げると以下の通りです。
1.ジョブマッチングの仕上げ(本人に合った仕事、環境、条件になるよう、事業所と調整する)
2.権利擁護(雇用条件、人間関係、その他障害のある人の不利益になる事項はないかチェックする)
3.ナチュラルサポートの形成(従業員によるサポートを引し、安定的なものにする)
4.仕事の自立度のアップ(必ずしもジョブコーチだけが行うのはなく、最大限ナチュラルサポートを活用して行う)
5.社会的マナーやルールの指導(必ずしもジョブコーチだけが行うのはなく、最大限ナチュラルサポートを活用して行う)
6.フォローアップの計画(フォローアップをどのように行うべきか、チェックポイントは何かなどをイメージしておく)
7.関係機関や家族などとの連絡調整
一般にジョブコーチというと、その名称から上記の4.仕事の自立度のアップについてだけ、ジョブコーチによる直接支援で行うイメージがありますが、それは大きな誤解です。特に1.2.3などの調整が重要であることから、ジョブコーチには障害のある人に対する直接支援の資質に加えて、調整や交渉などのコミュニケーション能力や、企業の仕組みや文化を理解するビジネスに関する知識やセンスも必要とされてくるのです。