職場における集中支援により、障害のある人の自立度が上がり、ナチュラルサポートの形成も進むと、ジョブコーチはフェイディングを完了して、フォローアップに移行していきます。フォローアップにおいて何をしなければならないという厳密な定義はありません。支援を完全に終了してしまうのではなく、障害のある人が就労を継続していくのに必要な支援を細く長く続けていくことを意味する包括的な言葉です。
少し整理すると、障害のある本人に対するフォローアップと、事業所に対するフォローアップに分けることができます。さらに別な視点では、
1.定期訪問によるフォロー
2.電話連絡によるフォロー
3.ジョブコーチの事務所等に来てもらうフォロー
4.余暇活動等を企画して障害のある人に集まってもらうフォロー
5.アンケートなど文書によるフォロー
等に分けることも可能です。フォローアップと言っても事業所の定期訪問だけでは労力がかかりますから、いろいろな方法を組み合わせて関係の維持を図ることが必要です。目的に合わせて、事業所に対するフォローと、障害のある人に対するフォローの双方がバランス良くなされるような計画を立てることが必要です。
フォローアップはジョブコーチによる就労支援プロセスの中でもっとも軽視されがちな部分です。十分でない体制の下で事業を進めると、どうしても新しい集中支援の方に次々にマンパワーを取られてしまいます。ジョブコーチによる就労支援事業を設計するときには、フォローアップにどれくらいの労力と人員が必要かを盛り込んでおくことが必要と思われます。地方自治体による就労支援事業では、フォローアップだけを専門に行う職員を配置しているところもあるようです。
次々に新規に就職させて次々にドロップアウトするよりも、フォローアップに一定のコストをかけながらも長期的で安定した就労の維持を図る方が効率的にであることは言うまでもありません。ジョブコーチの仕事には、フォローアップはつきものなのです。