従来の職業リハビリテーションにおける職業評価は、障害のある人の能力に焦点を当て、面接、心理テスト、ワークサンプル、作業場面の行動観察などの方法を通して、就職可能かどうかの可能性や、適職などを見極めることが一般的でした。
ジョブコーチの方法論においても、これらの伝統的な職業評価の情報は参考にすることもあるのですが、もっとも重要な相違点は、障害のある人だけではなく、障害のある人が働く職場もアセスメントの対象と考え、障害のある人のアセスメント情報と職場のアセスメント情報を参考に、適切なジョブマッチングを形成することを目的としていることです。
アセスメントの情報として重要なのが、いわゆる「実習」です。職場のアセスメントは、通常、ジョブコーチ自身による職場体験実習を通して行われます。障害のある人のアセスメントでも、職場における実習にジョブコーチが付いて、職場環境との相互作用の中で行動観察することが大切です。このように職場実習を通してアセスメントを行うことをジョブコーチ用語でSituational Assessmentと呼ぶことがあります。