精神保健福祉センターとは、精神保健の向上及び精神障害者の福祉の増進を目的に、各都道府県ならびに政令指定都市に1ヶ所設置されている公的な機関です(設置根拠は、精神保健福祉法第6条)。その名称を、「こころの健康センター」「精神保健福祉総合センター」としているところもあります。
精神保健センターの役割は、非常に広範囲にわたっています。硬い表現ですが、地域住民への精神的健康の保持増進、精神障害の予防、適切な精神医療の推進、社会復帰の促進、自立と社会経済活動への参加促進がその目標です。これだけの役割が都道府県等1ヶ所設置の精神保健福祉センターですべてをまかなうことは困難です。そこで、保健所及び市町村が各地域で精神保健福祉業務を円滑に展開できるよう、技術指導・援助や教育研修を行います。また、精神保健福祉に関わる調査研究や複雑かつ困難なケースの相談受付、さらには地域のネットワーク作りなどが主な業務になります。当然、これだけの業務を行うわけですから、医師や精神科ソーシャルワーカー、保健士、臨床心理士など数多くの専門スタッフが配置されています。
就労支援サービスに関心のある精神障害のある人にとっては、このセンターは、電話等により相談を申し込み、各地域の適切なサービスならびに実施機関を紹介してくれる場所です。また、相談に来られた精神障害者に対応するジョブコーチにとっては、より適切なサービスや専門的な情報を得るための大切な資源です。しかし、広域センターということで、地域の小規模作業所や精神障害者地域生活支援センター、さらにはハローワーク、保健所などとの連携がこれからの大きな課題で、その充実度はセンター間で格差があるようです。また、就労支援に関係するプログラムをもっている場所もあります。